プロジェクト
- 浜中裕徳教授
■ 浜中裕徳教授より
浜中 裕徳
Hironori Hamanaka
慶應義塾大学 環境情報学部教授
前職
環境省地球環境審議官
兼職
財団法人地球環境戦略研究機関理事長
財団法人国際湖沼環境委員会理事長
一般社団法人イクレイ日本理事長
SFCの皆さん
浜中研究会レジ袋削減プロジェクトが生協および大学環境委員会(当時)との話し合いを踏まえ、レジ袋の有料化(1枚10円)を平成19年4月に 開始(当初は試行導入)してから2年以上が経過しました。現在3年生以下の塾生のほとんどは有料化実施後にSFCに入学したことになります。
導入当初は有料化に賛成、反対を含め塾生の関心が高く、プロジェクトメンバーとの間で激しい議論を行ったこともありましたが、 この新しい方式は次第にSFC生協店舗で定着し、その結果レジ袋利用率は導入前に比べおよそ90%削減されました。平成20年12月までの間に レジ袋利用の削減はCO2排出量を13.5トン削減したことに相当します。
この有料化継続の結果、20年12月までに有料レジ袋代金が合計25万円以上積み上がりました。有料化導入当初から、レジ袋利用者から お預かりした代金はエコキャンパス化に繋がる用途に使うという方針を明らかにしてきましたが、具体的にどのような用途に充てるのか 結論を出すべき段階に至ったと考え、上記の方針に加え、預かり金の額だけで購入または準備でき、追加的な維持・管理費用が生じないこと、 および生協、浜中研など関係者に利益が生じないこと、を基準としてプロジェクト内部で検討を重ねた結果、グリーン電力導入に充てることが 望ましいという結論に達しました。この案について、大学施設・環境委員会の下に新たに設置されたエコキャンパス小委員会に相談したところ、 この案に対する塾生の反応を得た上で判断した方が良いという示唆をいただいたことから、本年1月生協利用者に対するアンケートを実施し、 その結果回答者約260名の9割以上から賛成を得ました。このような経緯を経て、同小員会出席の関係者の間でこの案に対する異論がなく コンセンサスが得られたことから、グリーン電力導入を決定しました。具体的には、木質バイオマスにより発電した電力の環境価値を 「グリーン電力証書」として購入し、5月18日から今年度末までのメディアのモノクロおよびカラープリンタ計4台とワンストップPC計5台の 使用による電力消費に伴うCO2排出約9.8トンをオフセットできることになりました。
このようにして、多くの皆さんや皆さんの先輩たちの理解と協力の下で、有料化によりレジ袋の利用は大幅に削減され、それに伴い CO2排出削減など環境負荷の低減に貢献することができました。さらに、預かり金をグリーン電力の導入に充てることにより、追加的な CO2排出削減を実現できることになりました。このことは、大学キャンパスの自主的取り組みとしてそれ自体大きな成果です。確かに、 レジ袋削減は環境負荷削減・エコキャンパス化の第一歩に過ぎず、循環型社会や低炭素社会をつくるという現代社会の大きな目標に向かうためには、 なお多くの課題が残されていることも事実です。しかし、私達は具体的に第一歩を踏み出すことができました。私達が更なる次の一歩を 踏み出すためにもこの貴重な経験から学ぶことができる点が少なくないはずです。エコキャンパス化に向けて、多くの「次のステップ」が 踏み出されることを願っています。
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